遺言撤回と見なされる場合

遺言を残した後で、実際に明言をしていなくても「遺言を撤回した」と見なされる場合(遺言撤回の擬制)があります。

 

遺言書の抵触

前の遺言と後の遺言との内容に両立できないものがあった場合、前の遺言の項目は後の遺言によって撤回されたと見なされます。

ただし、撤回されたと見なされるのは「両立が不可能な項目のみ」ですので、前の遺言のそれ以外の箇所は引き続き有効です。

 

遺言書の抵触の具体例

  1. たとえばAさんが「自分の宝石は全部Bさんに与える」と遺言を残したとします。その後、新しく「自分の宝石は全部Cさんに与える」という遺言を残した場合、古い遺言の「自分の宝石は全部Bさんに与える」は撤回したものと見なされます。
  2. Dさんが「自分の所有するX土地はEさんに与える」という遺言を残しました。その後、新しく「自分の所有するX土地に、Fさんのため地上権を設定する」という遺言を残した場合、EさんはX土地の所有権を「Fさんが地上権を設定した状態で」取得します。
    所有権と地上権は別のもので両立が可能なため、新しい遺言は古い遺言に抵触しません。そのため、古い遺言は撤回したとは見なされないのです。

 

遺言の内容と抵触する行為

遺言者が遺言を残した後に、遺言の内容と抵触する行為をした場合、遺言の抵触する部分を撤回したと見なされます。

たとえば、Aさんが「自分の所有する土地をBさんに遺贈する」という遺言を残した後に、自分の土地をCさんに贈与してしまった場合、土地の所有権はCさんが取得します。Bさんには土地は遺贈されません。

 

遺言書の故意による破棄

遺言者が故意に遺言書を破棄した場合、その破棄した部分については遺言を撤回したものと見なされます。遺言書の破棄が過失による場合は、遺言の撤回とは見なされません。

たとえば、Aさんが遺言で「X土地をBさんに遺贈する」と残した後、その遺言書を他の書類と勘違いして焼却してしまった場合、BさんはX土地を取得することになるはずです。

しかし、この場合では遺言書は燃えてしまって存在しません。そのため、どのような遺言だったか、方式は遵守されているのかなどが不明です。

そのため、法律上はともかく結果として、過失で破棄してしまった遺言書は失効することになるでしょう。

 

遺贈の目的物の故意による破棄

遺言者が、故意に遺贈の目的物を破棄した時、その破棄した部分については、遺言を撤回したものと見なされます。

たとえば、AさんがZ建物をBさんに遺贈するという遺言を残しました。ところがその後、AさんがZ建物を取り壊してしまった場合には遺言の撤回と見なされます。

 

遺言書 は、下記の項目をご紹介しています

 

→ 越谷市の相続・遺言・相続放棄の相談手続き(せんげん台駅1分) トップ


→ 越谷の相続・遺言・相続放棄は司法書士行政書士の美馬/千間台駅1分
→ 越谷市の株式会社設立代行・離婚相談(せんげん台駅1分/土日祝営業)

ページトップへ戻る
Copyright© 越谷市の相続・遺言の相談手続き(せんげん台駅1分/土日祝営業) All Rights Reserved.
【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載等を禁じます】