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自筆証書遺言法文詳解

各項目をクリックして、ご覧ください。

  1. 自筆証書遺言①/長所・短所
  2. 自筆証書遺言②/検認・自書
  3. 自筆証書遺言③/自書の問題例
  4. 自筆証書遺言④/日付
  5. 自筆証書遺言⑤/氏名・押印
  6. 自筆証書遺言⑥/訂正

自筆証書遺言①/長所・短所

民法第968条
(1) 自筆証書によって遺言をするには、遺言者がその全文日付および氏名を自署し、これに印を押さなければならない。
(2) 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者がその場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければその効力を生じない。

① 本条は、自筆証書遺言の方式について定めています。

② 自筆証書遺言は、遺言書の本文、日付および氏名を自分で書き、押印して作成する方式の遺言であり、遺言者が自分一人で遺言書を作ることができます。また、特別の費用もかからず、遺言の存在を相続人らに隠しておくこともできます。

③ 他方、作成した遺言書が紛失することや方式違反のために無効とされることもあり、また偽造・変造の危険も大きく、相続開始後出てきた遺言書の真偽および有効性、さらには遺言の文言の解釈をめぐって相続人間で紛争が生じやすいという欠点もあります。

④ なお、最高裁判所判例(平成17年7月22日)は、「法的に定められたる相続人をもって相続を与える」という記載につき、被相続人の嫡出子として出生の届出がされている甥への遺贈と解する余地があるとしました。

⑤ また、遺言を執行するためには遺言書の検認手続きをしなければなりません。
検認手続きは、公正証書による遺言を除いて必要な手続きですが、最近は特にその件数が多いようです。

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自筆証書遺言②/検認・自書

① 公正証書以外の遺言については、その保管者または遺言書を発見した相続人は、相続の開始を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して検認を請求しなければなりません。

② 遺言書の検認は、遺言の執行の準備段階として、遺言の方式に関する一切の事項を調査して、遺言書の状態を確定し、事後の偽造・変造を防止しその保存を確実にするためのものであって、遺言の有効性についての判断をするものではありません。死亡危急者の遺言等について、必要である遺言の確認は、検認とは別途の手続きです。

③ 自書が要件とされているのは、筆跡によって遺言者本人が書いたものであることが判定でき、それによって遺言がそのものの真意に基づくものと判断することができるからです。

④ 自書とは、遺言者が自分で書くことを意味するので、遺言者が文字を知っており、これを自らの意思にしたがって筆記することができなければなりません。したがって、遺言者が文字を書けない場合には、自筆証書をすることができません。

⑤ 問題となるのは、遺言者がケガや病気のために、自分ひとりではきちんとした文字が書けない状態にあることから、他人に補助してもらって書いてもらった場合です。

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自筆証書遺言③/自書の問題例

① 自筆証書遺言で、他人に補助してもらって、書いたような場合ですが、たとえば、Aは遺言書を作成しようと思ったが、病気のために視力が衰え、かつ手が震えて一人では満足な字を書くことができません。そこで、妻Bに後ろから手を握らせて添え手をしてもらった状態で、一字一字書こうとする文字を声に出して明かにしながら、ようやくにして遺言書を書き上げたところ、遺言書の字はかなり整ったものになったようです。

② この場合、この遺言は、はたして遺言者の自書と言えるでしょうか。判例は、運筆について、他人の添え手による補助を受けていても、遺言者は添え手をした他人から、単に筆記を容易にするための支えを借りただけであり、添え手をした他人の意思が介入した形跡のないことが筆跡のうえで判定できる場合には、有効な自書があったものとしています。先ほどの例では、Bの添え手はAの補助として許される範囲を超えており、Aの自書とは言えません。

③ 自筆を要求するのが、その筆跡によって、本人の書いたものであることがわかるというところに意味があるとすると、パソコンを用いて書いたものは認められないです。カーボン複写による自筆証書遺言書も、自書の方法として許されています。テープやビデオに録音録画して遺言したとしても、法律的には効力を持ちません。

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自筆証書遺言④/日付

① 日付の記載は、遺言の成立の時期を明確にするために必要とされています。遺言作成時での遺言能力の有無や複数の遺言が存在する場合に、その前後を判断するうえで、日付が不可欠です。したがって、暦上の特定の日を表示するものと言えるように、記載されなければなりません。

② ただし、客観的に特定できるだけのものが示されていれば、日付の要件は満たされます。たとえば、「70歳の誕生日」とか「定年退職の日」という記載でも認められます。しかし、年月の記載の後に「吉日」と記載されている場合、これは特定の日を指すものではないから日付記載の目的を達することはできません。よって判例は、このような遺言は、日付の記載を欠くものとして無効としています。

③ 記載された日が、真実の作成日付と相違していても、その誤記であることおよび真実の作成の日が遺言証書の記載その他から容易に判明する場合には、上記日付の誤りは遺言を無効とするものではありません。(「昭和48年」とすべきところ「昭和28年」と誤記)

④ 遺言書を書いた日として記載されている日付と実際に書いた日が異なる場合、その効力が問題となります。判例は、遺言者が遺言書のうち日付以外の部分を記載し署名して印を押し、その8日後に当日の日付を記載して遺言書を完成させた場合、当該遺言は特段の事情がない限り、その日付が記載された日に成立した遺言として有効としています。

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自筆証書遺言⑤/氏名・押印

① 自筆証書遺言は氏名の自署を要しますが、遺言者を特定するものですからその目的を達することができる限り、戸籍上の氏名でなくても差し支えないと言われています。
すなわち、婚姻前の氏(姓)を使っても、その他の通称で書いても、ペンネーム、芸名、雅号などでも構いません。氏、または名の一方だけしか書いていなくても、それによって遺言者が誰かわかるならば有効です。「親治郎兵衛」という、氏のない名前のみの表示でも、適法とされた例があります。

② 自筆証書遺言には、押印も必要です。わが国では正式の文書には自分の氏名を書いた後に印を押すのが通常です。たしかに、自分の意思でこれを書いたということと、その文書の作成が完結したということを示すためです。このことは遺言の場合も同じです。
なお、遺言に用いる印は、実印である必要はありません。拇印ないし指印でも認められます。さらには、遺言書の特別な事情を考慮して、押印のない遺言でも有効とされることがあります。日本に帰化した白系ロシア人が英文で作成し、サインだけをして印を押していない遺言も、有効であるとされたものがあります。

③ 一般の契約書などで、文書が何枚にもわたっているような場合、綴じ合わせてその綴目に押印することによって連続した一つの文書であることを担保しようとするのが通例です。遺言の場合も同様の問題があります。

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自筆証書遺言⑥/訂正

① 契印に関して遺言の場合も、数葉にわたることがあります。その場合、全体として一通の遺言書として、作成されたものであることが確認できるならば、契印がなくても良いし、その内の一枚に、日付、署名、捺印がされていれば有効です。

② 署名はあるが押印がない遺言書の本文を入れた封筒の封じ目の押印をもって自筆証書遺言の押印として足りるとした事例があります。ただし、遺言内容の記載された書面と封筒が一体のものとして作成されたと認めることができなければなりません。このような解釈として、一体性を否定し、遺言を無効とした判例もあります。

③ 遺言書の字句の訂正を認めないとすると、遺言者にとっては極めて負担が大きくなります。しかし、他人による遺言書の改ざん防止には、遺言者自身による加除訂正であることが担保されていなければなりません。そのために民法では、加除その他の変更は遺言者がその場所を指示し、変更した旨を付記して特にこれに署名し、変更の場所に印を押さなければ、効力がないとしています。

④ 一般的な文書の訂正方法としては、訂正箇所または欄外附記の部分に、印を押すことで済ますことが少なくないので、署名まで要求するこの遺言の訂正方法に従わない者も出てきます。その場合、訂正だけが無効で、元の字句による遺言を有効とするか、全体として無効とするかは、訂正内容および全体に占める訂正部分の重みによって変わってくるでしょう。単なる誤記の訂正にとどまるときは、この厳格な加除訂正の方式規定は、適用されません。

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