自筆証書遺言⑥/訂正

① 契印に関して遺言の場合も、数葉にわたることがあります。その場合、全体として一通の遺言書として、作成されたものであることが確認できるならば、契印がなくても良いし、その内の一枚に、日付、署名、捺印がされていれば有効です。

 

② 署名はあるが押印がない遺言書の本文を入れた封筒の封じ目の押印をもって自筆証書遺言の押印として足りるとした事例があります。ただし、遺言内容の記載された書面と封筒が一体のものとして作成されたと認めることができなければなりません。このような解釈として、一体性を否定し、遺言を無効とした判例もあります。

 

③ 遺言書の字句の訂正を認めないとすると、遺言者にとっては極めて負担が大きくなります。しかし、他人による遺言書の改ざん防止には、遺言者自身による加除訂正であることが担保されていなければなりません。そのために民法では、加除その他の変更は遺言者がその場所を指示し、変更した旨を付記して特にこれに署名し、変更の場所に印を押さなければ、効力がないとしています。

 

④ 一般的な文書の訂正方法としては、訂正箇所または欄外附記の部分に、印を押すことで済ますことが少なくないので、署名まで要求するこの遺言の訂正方法に従わない者も出てきます。その場合、訂正だけが無効で、元の字句による遺言を有効とするか、全体として無効とするかは、訂正内容および全体に占める訂正部分の重みによって変わってくるでしょう。単なる誤記の訂正にとどまるときは、この厳格な加除訂正の方式規定は、適用されません。

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