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相続財産の承継概論 越谷の相続・遺言・相続放棄などのご相談は美馬司法書士・行政書士事務所
千間台駅前大学の、居眠教授の民法相続法ゼミを始めます。今日は「相続財産の承継概論」についてです。
いつも通り質問をどんどんしますので、居眠りはできませんよ。
教授:相続人は、亡くなった人(被相続人)の財産を相続しますね。
ではA君、いつから、どんな財産を相続するのか、法律で規定がありますか?
A君:はい。 民法第896条で定められています。
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産上の一切の権利義務を承継します。
権利だけでなく、義務も承継します。
教授:それは、特定の不動産の所有権とか、特定の借金とかの具体的な権利義務ですね。
A君:いいえ。
この場合の権利義務は、被相続人が有した財産法上の地位です。
単に具体的な権利義務をいうのではありません。
教授:ではB君、この件についてもう少し詳しく説明してもらえるかな?
B君:権利義務として、具体的にはいまだ発生していない財産法上の法的地位を、包括的に承継します。
たとえば、次のようなものがあります。
- 契約の申込みを受け、承諾できる地位
- 不動産の売主としての担保責任
- 時効取得する際の、善意者・悪意者の地位 などです。
教授:はい。ではC君、B君の説明に例外はありますか?
C君:例外として、重要なものが2つあります。
これらは、相続財産となりません。
第一に、被相続人の一身に専属したもの
第二に、祭祀財産 です。
教授:被相続人の一身に専属したものとは、何ですか。D君、答えてください。
D君:被相続人だけが帰属主体である権利義務です。
被相続人の一身に専属したものとは、被相続人だけが帰属主体である権利義務です。
教授:E君、具体的には、どのようなものが該当しますか。
E君:当事者間の個人的信頼関係に基づくものは、一身専属のものが多いです。
たとえば、委任契約に基づく委任者又は受任者の地位は、一身専属権であり、相続の対象とはなりません。
委任者又は受任者の死亡で、委任契約は終了します(民法第653条)。
教授:もう一つの例外の、祭祀財産とは何ですか。はいF君。
F君:祭祀財産とは、系譜・祭具・墳墓などの祭祀を営むために必要とされる財産の総称です。
教授:G君、系譜・祭具・墳墓について説明してください。
G君:系譜とは、先祖代々の家系を記載した文書のことです。
祭具とは、位牌・仏壇・神棚などのことです。
墳墓とは、墓石や墓地などのことです。
教授:祭祀財産は、相続人が承継しないとのことですが、どうなるのですか。えーと、H君、答えて。
H君:承継します。
ただし、相続人ではなく、祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。
教授:I君、祖先の祭祀を主宰すべき者は、どういう人ですか。
I君:祖先の祭祀を主宰すべき者は、次の者です。
第一に、被相続人が指定した者です。親族以外でも良いですし、遺言で指定しなくても有効です。
第二に、被相続人の指定がないときは、慣習に従います。
最後に、慣習が明らかでないときは、家庭裁判所が定めます。
教授:J君、相続放棄をした者が、祭祀財産を承継できますか。
J君:承継できます。
祭祀財産の承継は、相続による承継ではないからです。
教授:みなさん、よく勉強していますね。
次回のテーマは、プリント通りですから、予習をしっかりやってきてください。
相続財産 は、下記の項目をご紹介しています
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