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推定相続人の廃除事由 越谷の相続・遺言・相続放棄などのご相談は美馬司法書士・行政書士事務所
推定相続人の廃除として民法892条は、次のように規定しています。
民法892条
遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。夫婦間の廃除
妻から夫に対して遺言公正証書により夫を廃除する意思を表示した事案で、廃除事由該当性を否定した大阪高等裁判所決定令和2年2月27日について紹介します。
この事案では、被相続人である妻は遺言において夫から精神的、経済的虐待を受けたと主張しており、その具体的理由として、①離婚請求、②不当訴訟の提起、③刑事告訴、④取締役の不当解任、⑤婚姻費用の不払い、⑥被相続人の放置といった事由を挙げています。
これに対し大阪高等裁判所は、「夫婦関係にある推定相続人の場合には離婚原因である『婚姻を継続しがたい重大な事由』と同程度の非行が必要であると解するべき」と述べました。
そして、①離婚訴訟において婚姻を継続し難い重大な事由(離婚原因)が認められないと判断されたこと、②被相続人の遺産形成への夫の寄与を考慮すれば、その遺留分を否定することが正当であると評価できる程度に重大なものということはできないことから、夫を推定相続人から廃除すべき事由は見当たらないとしています。
釧路家庭裁判所北見支部審判平成17年1月26日は、末期がんを宣告された妻が手術後自宅療養中にあったにもかかわらず、夫は療養に極めて不適切な環境を作出し、妻はこの環境のなかでの生活を強いられ、その人格を否定する発言などをしたため、妻は夫に対し離婚訴訟を提起したが、終結前に死亡した事案で、夫の虐待が認定され夫を推定相続人から廃除することが認められています。
養親子間の廃除
養親子間での廃除について、東京高等裁判所決定平成23年5月9日は、養親たる被相続人の養子に対する遺言による廃除について次のように述べています。
外国に居住する養子が、入院・手術も繰り返している養親の面倒をみなかったこと、離縁訴訟などの取り下げを執拗に迫ったこと、同訴訟を遅延させたことなどの一連の行為を総合して、「著しい非行」に該当するとしています。
実親子の間の廃除
当事者の身分関係が実親子の場合については、「著しい非行」を廃除事由とする場合が圧倒的に多いようです。
東京高等裁判所決定平成4年12月11日は、親が反対なのに暴力団員と婚姻し、父の名で披露宴の招待状を出すなどした事案において、次のように述べています。
「家族的共同生活関係がまったく破壊されるに至り、今後もその修復が著しく困難な状況となっているといえる」として廃除を認めています。
福島家庭裁判所審判平成19年10月31日は、被相続人が70歳を超えた高齢であり、介護が必要な状態であったにもかかわらず、被相続人の介護を実子の妻に任せたまま出奔したままであり、妻との離婚後被相続人や子らに自らの所在を明らかにせず、扶養料をもまったく支払わなかったなどの事情がある事案で、相続的共同関係を破壊するに足りる「著しい非行」に該当するとしています。
また、少年時代から非行を繰り返し、成年になったのちにも交通事故や借金を繰り返し、被相続人が長年にわたり謝罪、賠償、借金の返済などをしてきた事例で、「著しい非行」に該当するとした事案もあります。
この事案は、第三者を被害者とするような行為であっても、被相続人に財産的、精神的な損害をもたらした場合に廃除事由にあたりうることを示すとともに、少年時代のみならず相当な年齢になってからの行為については、廃除事由になることを示す例です。
実子の行為が「虐待」または「著しい非行」に該当するとしたものとして、大阪高等裁判所決定令和元年8月21日があります。この事案では、被相続人の長男が被相続人に対して3回暴行を行っているが、2回目の暴行により被相続人は全治約3週間を要する傷害を負って入院治療をしました。
被相続人は、公正証書遺言により、長男を推定相続人から廃除する意思を表示していました。
この点に関して、長男の暴行は見過ごしえないことであり、また、傷害の結果も「極めて重大」であり、「被相続人に対する一連の暴行は『虐待』または『著しい非行』にあたる」としています。
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