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越谷相続・遺言・相続放棄(せんげん台駅1分/土日祝営業) 全血・半血の兄弟姉妹および胎児の相続

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全血・半血の兄弟姉妹および胎児の相続 越谷の相続・遺言・相続放棄などのご相談は美馬司法書士・行政書士事務所

全血・半血の兄弟姉妹および胎児の相続に関する手続きや法文の解説です。どなたにでもわかりやすいよう解説しております。「全血・半血の兄弟姉妹および胎児の相続」についてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

全血・半血の兄弟姉妹とは

父母の双方を同じくする兄弟姉妹を、全血の兄弟姉妹といいます。そして、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹を、半血の兄弟姉妹といいます。

法定相続分

父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(半血の兄弟姉妹)の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹(全血の兄弟姉妹)の相続分の二分の1です。なお、平成25年の民法改正で、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を同一としましたが、全血・半血の兄弟姉妹の法定相続には、変更がありません。

相続における胎児の特則

自然人の権利能力(私権の享有)の始期は、出生に始まるとされています。しかし、相続については、胎児は、すでに生まれたものとみなされます(相続人になります)。ただし、胎児が、死体で生まれた場合は、相続人とはなりません。

登記実務上、胎児のための相続登記をすることができるのは、法定相続分による相続登記の場合、または遺言による相続分の指定がされている場合に限られます。胎児を含めた遺産分割協議はできません。

「自然に生まれたものとみなす」の解釈

これに関しては、次の2つの見解があります。

  1. 停止条件説(人格遡及説)
    この考えは、胎児には相続能力(相続人となることができる能力)はないが、胎児が生きて生まれたときは、相続開始の時点までさかのぼって相続能力があったことにする、という見解です。この見解は、胎児のための法定代理人は存在しえないとします。
  2. 解除条件説(制限人格説)
    この考えは、胎児に相続能力は認めるが、胎児が死体で産まれた場合には、相続開始の時点までさかのぼって相続能力がなかったことにする、という見解です。この見解によれば、胎児には相続能力があるから、胎児の代理機関(母親)に胎児を代理することを認めます。今日の有力説です。
  3. 先例は、胎児の状態で相続能力があるとする解除条件説を採用し、胎児名義の法定相続分による共同相続登記を認めています。

先例

  1. 民法886条は、次のように定めています。
    ① 胎児は、相続についてはすでに産まれたものとみなす。
    ② 前項の規定は、胎児が死体で産まれたときは適用しない。
    ③ この規定は、胎児にも相続能力を認めたものと解されるから、胎児のための相続登記をすることができます。この場合には、未成年者の法定代理の規定が胎児にも類推適用されます。しかし、胎児の出生前においては、相続関係が未確定の状態にあるので、胎児のために遺産分割その他の処分行為をすることはできません(昭和29年先例)
  2. 胎児は、出生前においても「亡何某妻何某胎児」として、家督相続登記をすることができます。胎児が死体で生まれてきたときは、相続人により登記取消しの請求(現在では持分更正登記)ができます(明治31年先例)。

胎児を含む相続登記

胎児を含む相続登記

(注1)胎児の住所は定まっていないから、母親Aの住所を記載。
(注2)① 登記原因証明情報―被相続人甲、相続人A・Bの戸籍謄本(甲は、除籍の旨記載)。胎児の懐胎を証明する医師等の証明書は不要。
② 相続人A・Bの住所証明情報―胎児については住所証明情報はありえないので、母のものが該当する。
③ 代理権限証明情報―A自身・法定代理人Aの、申請代理人に対する委任状。

胎児が生きて生まれた場合

胎児が生きて生まれた場合

(注1)胎児を含む法定相続分による共同相続登記をした時点では、胎児の住所は母親の住所で記録され、また胎児の氏名は「亡甲妻A胎児」と記録されているから、胎児が生きて生まれたときには、これらの住所・氏名を変更する必要がある。
(注2)胎児が出生した日。
(注3)胎児出生後の住所・氏名。すでに登記されている「亡甲妻A胎児」と胎児出生後の住所とが同じであっても、住所変更登記を要する(「亡甲妻A胎児」として登記されている住所は、母親の住所である)。
(注4)① 登記原因証明情報―胎児の出生とその氏名を証明する情報として、これらが記載されているCの戸籍謄抄本およびCの住所証明情報。
② 代理権限証明情報―法定代理人である母Aと、未成年者Cの記載がある戸籍謄抄本(3ヶ月以内のもの)。法定代理人Aの申請代理人に対する委任状。

胎児が死体で生まれた場合

胎児が死体で生まれた場合

(注1)更生後の共有者とその持分を記載する。
(注2)持分増加者。(注3)持分喪失者。
(注4)① 登記原因証明情報―登記名義人の登記が実体と合致していない事実を証する情報として、戸籍謄抄本等を提供する。相続証明情報は不要。
② 登記識別情報―胎児を含む法定相続分による共同相続登記をしたときに通知された登記識別情報。
③ 印鑑証明書―登記義務者の法定代理人である母Aの印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)。
④ 代理権限証明情報―登記権利者Bおよび登記義務者の法定代理人である母Aの、申請代理人に対する委任状。母Aの戸籍謄抄本(3ヶ月以内のもの)。
⑤ 第三者の承諾を証する情報―更生する登記義務者の持分につき、登記上、利害関係を有する第三者があるときは、その者の承諾を証する情報を提供する。

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