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特定受遺者の相続人の承認・放棄

総説

① 受遺者が、遺贈の承認または放棄をしないで死亡したときは、どうなるでしょうか。

② 民法第988条は、次のように定めています。すなわち、「受遺者が、遺贈の承認または放棄をしないで死亡したときは、その相続人は、自己の相続権の範囲内で承認または放棄をすることができます。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従います。」という規定です。

 

本条の趣旨

① 本条は、特定受遺者の遺贈の承認または放棄をしないで死亡したとき、その相続人のなす承認または放棄について規定しています。包括受遺者は、相続人と同視されるため、包括受遺者の相続人については、本条の適用はありません。

② 特定受遺者は遺贈の承認または放棄につき、自由を有します。受遺者が、遺贈を承認または放棄した後に死亡すれば、その相続人は、承認または放棄した受遺者の地位をそのまま承継するだけです。

③ 承認・放棄をしないで死亡したときも、かかる受遺者の地位を相続人が承継するだけで、格別の問題もなさそうに見えますが、相続人が数人あるときは、相続人が全員で承認または放棄をしなければならないのでしょうか。

④ また、全員による承認・放棄を必要としないとしても、そのひとりが放棄したときの放棄受遺分の帰属や、承認・放棄につき遺贈義務者その他の利害関係人からすでに受遺者に催告があったときは、受遺者の相続人につき催告期間をどのように考えべきか、などの問題が生じてきます。

 

遺言者の意思

① 相続により、受遺者の権利・義務は包括的にその相続人が承継し、受遺物についてもそうであるのが原則です。

② しかし、遺言者が、遺言に別段の意思表示をなしたときは、その意思に従います。たとえば、「越谷受遺者が遺贈の承認・放棄前に死亡したときは、受遺者に対する遺贈の効力を失わしめ、他のものに遺贈する」という、意思表示の場合です。

③ 遺言者の意思の尊重という点からみて、当然なことであり、本条本文は強行規定ではありません。

④ しかし、受遺者の相続人を不当に拘束する意思表示(たとえば、相続人に放棄を許さないとするなど)は許されません。

⑤ なお、受遺者の数人の相続人が、共同で承認し、または放棄すべきという意思表示は、差し支えないでしょう。

 

一部の相続人の放棄

① 受遺者の相続人が数人いるとき、各相続人は、それぞれの相続分にしたがって受遺者を相続し、遺贈についても各自の相続分にしたがって相続します。受遺者の承認・放棄する権利も、各共同相続人に独立に承継され、それぞれの受遺相続分につき、承認または放棄することになります。

② 遺贈の弁済期未到来の間は、遺贈義務者に対しそれぞれの受遺相続分の範囲内で、相当の担保を請求することができます。つまり、受遺者の相続人が、全員共同で承認し、または放棄をする必要はありません。

③ 本条が「自己の相続権の範囲内で」と述べているのは、各自の相続分にしたがってということを意味します。一部の相続人が相続した受遺分を放棄したとき、その放棄受遺分は、他の承認した共同相続人に、それぞれの相続分に応じて帰属すると解されます。

④ 相続人が、相続人たる地位そのものを放棄しているときは、遺贈の相続は問題になりません。それにつき、承認または放棄ということはありません。

⑤ 相続人が限定承認をすれば、その効果として受遺者の権利・義務の一切を承継し、ただ、相続によって得た財産の限度でのみ受遺者の債務を弁済する責を負うことになるので、遺贈を相続分にしたがって承継し、それは相続財産として計算されます。

⑥ しかし、その相続した受遺分につき、放棄または承認する権利を失わないと解されます。

 

催告期間の計算

① 受遺者が生前に、遺贈義務者その他の利害関係人から、相当の期間を定めて遺贈の承認・放棄についての催告を受け、確答しないうちに死亡したとき、受遺者の相続人につき、催告の起算点はどこにおかれるべきでしょうか。

② 受遺者の相続人は、受遺者の一切の権利・義務を包括的に承継するので、すでになされた催告についても、催告をめぐる法律関係をそのまま承継し、承認・放棄につき確定すべき期間の起算点も、受遺者になされた催告のときとみるべきように解されもします。

③ しかし、そうすると、受遺者の死後残存期間が短いときは、受遺者の相続人にとり酷な事態も生じかねません。そこで、相続人が承認または放棄しないで死亡したときの、その者の相続人の承認または放棄についての起算点を規定する第916条の趣旨を考慮すれば、次のように解すべきでしょう。

④ すなわち、受遺者の相続人が自己のために相続が開始したことを知り、かつ、被相続人たる受遺者に催告があったときことを知ったときから、受遺者の相続人についての催告期間は計算されるべきであると解されます。

⑤ 受遺者が生前、遺贈につき承認または放棄をしておらず、また、遺贈義務者その他の利害関係人からそれにつき催告もなければ、受遺者の相続人が、いつでも受遺相続分を承認または放棄することができるということは、当然です。

 

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