被後見人の遺言の制限

民法第966条

(1) 被後見人が、後見の計算の終了前に後見人またはその配偶者もしくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は無効とする。

(2) 前項の規定は、直系血族、配偶者または兄弟姉妹が後見人である場合には、適用しない。

 

① 被後見人になり得る者は、成年者にして後見開始の審判を受けた者(成年被後見人と呼ぶ)、並びに親権を行う者がないとき、または親権を行う者が管理権を有しないときの未成年者です。

 

② これらの者も、成年被後見人であれば事理弁識能力を一時回復したときに、医師二人以上の立会いのもとに、また未成年者であれば遺言能力(15歳以上)を有しているときに、遺言を行うことができる。

 

③ したがって、被後見人が、後見人、その配偶者、もしくはその直系卑属の利益となるような遺言を行うことは可能です。

 

④ しかし、被後見人は後見人の影響を受けやすいため、管理計算をあいまいにし、後見人の不正行為を隠してしまう遺言を行う恐れがあります。

 

⑤ そこで、本条は、管理計算の終了前になされた後見人などに利益となる遺言を無効とするのです。

 

⑥ もっとも、被後見人の直系血族・配偶者・兄弟姉妹が後見人のときは、もともと推定相続人となり得るものであることから、こうしたおそれがないとみられるので、制限が加えられていません。

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