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越谷相続・遺言・相続放棄(せんげん台駅1分/土日祝営業) 相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使

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相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使 越谷の相続・遺言・相続放棄などのご相談は美馬司法書士・行政書士事務所

相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使に関する手続きや法文の解説です。どなたにでもわかりやすいよう解説しております。「相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使」についてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

民法第902条の2の規定

民法第902条の2
被相続人が相続開始の時において有した債務の債権者は、前条の規定による相続分の指定がされた場合であっても、各共同相続人に対し、第900条及び第901条の規定により算定した相続分に応じてその権利を行使することができる。ただし、その債権者が共同相続人の一人に対してその指定された相続分に応じた債務の承継を承認したときは、この限りでない。

本条の趣旨

本条は、相続分の指定がされた場合における義務(債務)の承継に関する規律です。

なかでも、本条は相続分の指定がされた場合、被相続人が相続開始時に有していた債務(相続債務)の債権者(相続債権者)が、各共同相続人に対してどのような権利行使ができるかということについて具体的内容を定めています。

本条本文によれば、相続分の指定がされた場合についても、相続債権者は各共同相続人に対し法定相続分に応じて、その権利を行使することができます。

ただし、相続債権者が共同相続人の一人に対して指定相続分に応じた債務の承継を承認した場合には、指定相続分に応じた権利行使が可能です。

本条の内容

本条本文の内容

本条本文によれば、相続債権者は各共同相続人に対して法定相続分の割合でその権利を行使することができます。

各共同相続人は、相続債権者が法定相続にもとづく相続債務の履行を請求してきた場合に、指定相続分に応じて債務が承継されたことを抗弁として主張することはできません。

このようにして、相続債務に係る権利の行使において、債権者は対外的に可視的な形式的・画一的な基準である法定相続分に依拠することが認められています。これにより相続債権者の最低限の利益として、法定相続分に結び付けられた債権回収の期待利益が保証されています。

本条但書の内容

本条但書は、相続債権者が共同相続人の一人に対してその指定された相続分に応じた債務の承継を承認することにより、指定相続分に応じた権利行使(相続債務の履行請求)ができると定めています。

この規定は、債務の引当財産の確保の観点から、債権者が被相続人による相続分の指定に応じた債務の承継を承認することが望ましい場合があるとの趣旨にもとづきます。

法的構成

本条は、相続債権者の権利行使に関する規定を定めたものであり、共同相続人間の内部的な承継のあり方(承継割合・負担割合)には触れていません。

もっとも、相続債務の承継にあたっては、①債権者保護の観点のみならず②債務者である被相続人は、(その意思のみで)債務を処分することはできないとする理解を踏まえると、債権者との関係だけでなく共同相続人間の内部関係の処理も自明のものではありません。

このような問題意識から本条の内容法的構成については、複数の考え方が示されています。

具体的には、法制審議会民法の部会資料で示された「対抗不能構成」と立案担当者が説く「相対的構成」の二つの考え方が示されています。

対抗不能構成

この考え方は、まず、①被相続人は相続にあたり、相続債務を処分することができるとする見方を出発点におきます。被相続人が相続分を指定した場合には、その指定相続分に応じて相続債務が共同相続人に承継されます。

しかし、②相続分の指定による相続債務の承継は、第三者である相続債権者に対して対抗(主張)することができません。そのため、相続債権者は法定相続分による主張が可能です。

③他方で、相続債権者が自ら指定相続分に応じた債務の承継を承認することは妨げられません。

相対的構成

相対的構成とは、共同相続人内部の関係と債権者との対外的関係を区別して捉えるものです。

①被相続人=債務者は、債権者との関係では、相続債務の承継のあり方を決める権限は認められません。そのため、被相続人は相続債権者との関係(対外的関係)において、相続分の指定というかたちで自己の債務を処分することはできません。

これに対して、②被相続人は、共同相続人間の内部関係における負担割合を決める権限を有しています。したがって被相続人は、共同相続人間の内部関係において自己の債務を処分することができます。

この場合における債権者の「承諾」は、債務者である被相続人による債務の処分権限がないことを前提としていることから、本条の「承認」は免責的債務引受における債権者の「承諾」として位置付けられます。

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