相続分の指定(その4)

① 被相続人が、遺言で相続人全員に相続分の指定をしたが、その指定を受けた者の一部が、相続放棄をした場合に、相続人の相続分はどうなるでしょうか。

 

② 例えば、被相続人甲の相続人は、A・B・Cであるが、甲は遺言書で、Aが2分の1、Bが4分の1、Cが4分の1と、相続分の指定をしました。

この場合に、Cが相続放棄をすると、A・Bの相続分は、どうなるのでしょうか。

 

③ 相続人が相続放棄をすると、当該相続人は、はじめから相続人とならなかったものとみなされますから(第939条)、相続人でない者に対する相続分の指定は、ないことになります。

したがって、相続放棄をしたCに対する相続分の指定のみが、無効となります。

 

Aが2分の1、Bが4分の1ですから、Cの4分の1については、「A2:B1」の割合で取得します。すなわち、

Aは、1/4×2/3=2/12

Bは、1/4×1/3=1/12、です。

 

最終的には、

Aは、1/2+2/12=8/12=2/3

Bは、1/4+1/12=4/12=1/3、となります。

 

④ 被相続人は、一部の相続人についてだけ、相続分を指定することができます。

この場合は、相続分の指定を受けなかった他の相続人の相続分は、法定相続分の規定に従って、定められます。

 

⑤ 例えば、被相続人甲の相続人は、A・B・Cの3人の子どものみの場合、被相続人甲が、Aに3分の1、Bに4分の1、の指定をしたときは、Cの相続分は、残りの12分の5となります。

 

⑥ 同じ事例で、被相続人甲が、Aに2分の1の相続分を指定したときは、BとCの相続分の合計は、残りの2分の1であり、これを、BとCの法定相続分の割合で、分けます。

結局、BとCの相続分は、各4分の1となります。

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