共同相続の効力(その5)

民法第899条

各共同相続人は、その相続分に応じて、被相続人の権利義務を承継する。

 

① 本条は、第898条とともに、複数の相続人がいる場合の、相続財産をめぐる法律関係、特に相続分に応じた権利義務の承継を、規定したものです。

以下に、判例をご紹介いたします。

(1)定額郵便貯金債権について

郵便貯金法は、定額郵便貯金債権の分割を許容するものではなく、同債権は、預金者が死亡したからといって、相続開始と同時に、当然に相続分に応じて、分割されることはない(最高裁判決平成22年)。

(2)株式について

共同相続された株式は、相続開始と同時に、当然に、相続分に応じて分割されることはない(最高裁判決平成26年)。

 

② 株式を、相続により準共有するに至った共同相続人は、商法第203条2項(現会社法第106条本文*)の定めるところに従い、当該株式につき、株主の権利を行使すべき者一人を定めて、会社に通知すべきである(最高裁判決昭和45年)。

 

③ *会社法第106条(共有者による権利の行使)

株式が二以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該株式についての権利を行使する者一人を定め、株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ、当該株式についての権利を行使することができない。ただし、株式会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない。

 

(3)投資信託受益権、国債について

共同相続された、委託者指図型投資信託受益権及び個人向け国債は、相続開始と同時に、当然に相続分に応じて、分割されることはない(最高裁判決平成26年)。

ページトップへ戻る
Copyright© 越谷市の相続・遺言の相談手続き(せんげん台駅1分/土日祝営業) All Rights Reserved.
【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載等を禁じます】