推定相続人の廃除(その3)

① 推定相続人の著しい非行があった場合も、廃除原因です。この場合の、「著しい非行」が、どの程度のものかは、判例をご紹介いたします。

 

② 被相続人夫婦と縁組するとともに、その二女と婚姻した者が、被相続人から居宅・賃貸用家屋の贈与をうけるなど、生計上の配慮を受けていました。にもかかわらず、重篤な病状に陥った被相続人の療養看護に努めず、他女と出奔して所在不明となりました。

 

③ このような者の行為は、妻子を遺棄するとともに、被相続人に重大な精神的苦痛を与えるものであり、著しい非行に該当します(横浜家庭裁判所審判昭和55年)。

 

④ 被相続人Xに、事業不振から生じた借金と滞納税金とを支払わせ、X夫婦および自己の妻に暴行脅迫を加え、さらに偽造のXの印鑑登録をして、交付を受けた印鑑登録証明書によって、X所有地に、勝手に贈与予約を原因とする所有権移転仮登記をするなどの行為は、著しい非行にあたります(東京家庭裁判所八王子支部審判昭和63年)。

 

⑤ 大学進学後に、生活がすさみ、学業を放棄し、家族に当たり散らしたり、暴れまわり、脅迫的言葉で金銭を要求するなど、正業に就かず、金銭浪費を重ねる態度を繰り返すような、親泣かせの行為は、著しい非行です(東京家庭裁判所審判昭和42年)。

 

⑥ 金品などの持出しを繰り返し、意見しようとする被相続人に対して暴力をふるい、家出して所在不明になり、被相続人に、サラ金業者や以前の勤務先に対する、借金返済の対応に苦慮させている行為は、家族的・相続的協同関係を破壊するものであり、著しい非行に該当します(岡山家庭裁判所審判平成2年)。

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