相続開始の原因

民法第882条

相続は、死亡によって開始する。

 

① 相続開始原因は、死亡に限られることを、明確にしたものです。

また、他方では、出生に始まった自然人の権利能力の終期を、定めたものでもあります。

 

② ここでいう死亡は、伝統的な心臓停止によるものと、とらえることができます。

ただし、臓器の移植に関する法律が適用される場面では、例外的に「脳死」を、死亡と解すべきでしょう。

 

③ 失踪宣告の普通失踪の場合は、「不在者の生死が7年間明らかないとき」に、宣告がなされます(30条1項)。そして、その「期間が満了した時に—-死亡したものとみなす」(31条)から、相続が開始します。期間満了の時に遡及して、失踪者の相続は開始し、この時に相続人は、相続財産を取得したものと、みなされます。

 

④ 相続が開始するとは、被相続人に帰属していた権利義務のうち、一身専属権および祭祀財産を除いたものが、死亡という事実に基づいて、法律上当然に相続人に移転することです。

個々の財産について、譲渡行為をすることはなく、一体として相続人に、移転します。

相続人が、具体的に自己の為に相続が開始したことを、知っていると否とを問いません。

 

⑤ 当然包括承継が生ずるのは、被相続人の死亡のときです。そうでないと、相続財産が無主物となるからです。

認定死亡を受けた者にも、相続が開始します。相続開始の時期は、推定死亡時です。

 

⑥ なお、相続開始前の相続権は、一種の期待権です。

すなわち、推定相続人は、被相続人の権利義務を、包括的に承継すべき期待権を有するだけで、いまだ当然には個々の財産に対して、権利を有するものではありません(最高裁判所判例昭和30年12月26日)。

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