相続放棄と相続承認

総説

  1. 相続は、被相続人の死亡により、開始します。それにより、相続財産は、債務を含めて当然に、相続人に移転するものとされます。
  2. しかしながら、有無をいわせずに、移転するものではありません。すなわち、相続人は、自らに移転する相続財産を、承認するか拒絶するかの、選択の自由を認められています。
  3. この場合、相続人が、選択できるのは、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれかです。
  4. 単純承認は、相続人が、被相続人の権利義務を、無限に承継します。
  5. 限定承認は、相続人が、相続によって得たプラスの財産の限度で、被相続人の債務や遺贈など、マイナスの部分を負担します。
  6. 相続放棄は、単純承認と逆で、相続人が、被相続人の権利義務の一切を、承継しません。

 

相続放棄 相続承認の性質および注意点

  1. 民法上で認められた相続の承認・放棄は、財産上の行為です。
    1. 相続人が、相続の承認および放棄をするには、通常の財産法上の行為能力が、必要とされます。
    2. 一般原則通り、相続人が未成年者である場合は、法定代理人の、同意あるいは代理が必要となります。
    3. また、相続人が成年被後見人である場合は、成年後見人の代理が必要です。相続人が被保佐人の場合は、保佐人の同意を要します。
    4. これらに違反の相続の承認・放棄は、取り消すことができます。
  2. 相続の承認・放棄には、包括的意思表示が必要です。
    1. 相続の承認・放棄は、相続財産のすべてについてなされなければなりません。
    2. すなわち、相続財産の一部についてのみ、承認・放棄をするということはできないのです。
  3. 承認・放棄は、相続開始後の行為です。
    1. 相続の承認・放棄の行為は、相続開始後になすべきものです。
    2. すなわち、相続開始前にその意思を表示しても無効なのです。
    3. ただし、遺留分の事前の放棄は、認められています。
  4. 承認・放棄には、条件・期限は、つけられません。
    1. 相続の承認・放棄に、「もし~ならば」などの条件や、「何月何日まで」などの期限を、つけることは許されません。
    2. 承認・放棄は、相続人の権利です。相続の承認・放棄を禁止したり、制限する、遺言や契約は無効です。
  5. 裁判所の関与について。
    1. 限定承認・相続放棄は、無条件に効果が生じるものでは、ありません。家庭裁判所に対して申述し、家庭裁判所の受理審判によって、効力を生じます。
    2. 一方、単純承認は、その意思表示や届出は、必要ありません。

 

相続放棄 相続承認の撤回と取消し 

  1. 相続の承認・放棄をした者は、自己のために相続の開始を知った時から、3ヶ月以内でも、その承認・放棄を撤回できません。
  2. 一方、相続の承認・放棄の取消しは、できます。
    1. 民法総則の規定通り、未成年者、成年被後見人、被保佐人(保佐人の同意を得ていない場合)が、相続の承認・放棄をした場合は、取消しができます。                                                           また、詐欺や強迫によってなされた、相続の承認・放棄も、取消すことができます。
    2. 相続の限定承認または放棄の取消しの方法は、家庭裁判所に申述して行ないます。
    3. 単純承認の取消しは、家庭裁判所への申述は必要ありません。
    4. なお、相続の承認・放棄の取消権は、追認することができる時から、6ヶ月間行使しないときは、時効によって消滅します。
    5. また、相続の承認・放棄の時から、10年を経過した時も、取消権は消滅します。
      相続の承認・放棄が取り消された場合、3ヶ月の期間が経過していても、取消し後遅滞なく承認または放棄をすることができます。

 

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