自筆証書遺言の判例

自書に関する判例

1.他人の補助 (大審院判例昭和6年7月10日)

甲野乙男は、死期が近いことを認識し、遺言書の作成を思いつきました。しかし、1年近くも寝たきり状態であり、衰弱も甚だしく、筆も満足に持てません。そこで、 筆をもつ手をお手伝いさんが後方から支え、書かせました。

この場合でも、真意が曲げられたものでない限り自書である、と認められました。

 

署名に関する判例

1.氏の不記載 (大審院判例大正4年7月3日)

吉川治郎兵衛は、資産家であることより、相続人の争いを避けるため、遺言書を作成しました。

自筆証書遺言の作成を勉強し、作成後は「我ながら良くできたものだ」と感心して、自分の机の引き出しに保管していました。

死後に発見された遺言書には、署名が「をや治郎兵衛」と書かれただけで、「吉川」という氏が書かれていません。

しかし、有効な自書による遺言とされました。

 

押印に関する判例

1.綴じられた二枚の遺言書に契印がない (最高裁判所判決昭和36年6月22日)

A男が作成した遺言書は、横に糊付けされた二枚の遺言書でした。二枚目に日付・氏名・押印がなされていました。しかし、一枚目と二枚目には契印がありません。

この場合、契印がなかったのですが、一通の有効な遺言書と認められました。

 

2.綴じられていない二枚の遺言書に契印がない(最高裁判所判決昭和37年5月29日)

X男が作成した遺言書は、遺言用紙が二枚にわたっていました。二枚の遺言書には契印がなく、また、綴じ合わされていませんでした。

遺言書の二枚目には、一枚目において譲渡すると書かれた物件が記載されていました。

二枚の遺言書用紙は、いずれも紙質を同じくしています。そして、二枚の遺言書は同じ封筒に収められていました。その封筒は、遺言書の押印と同一の印で封印されて、署名がありました。

この事案において、本件の遺言書は、内容・外形の両面からみて一通の遺言書と明認できるとされました。

 

日付に関する判例

1.日付の記載の不一致 (大審院判例昭和6年7月10日)

B氏は、 昭和4年1月5日に遺言書の全文を書きました。しかし、日付の記載だけを翌6日に延ばしました。そして、 昭和4年1月6日に「昭和4年1月5日」と日付を記載しました。

この事案において、自筆証書遺言は有効な遺言とされました。遺言書の成立日は、日付の日である「昭和4年1月5日」と判示されたのです。

 

2「吉日」との記載 (最高裁判所判決昭和54年5月31日)

Y氏は、長男から遺言書の作成を懇願され、資産を調べたうえで自筆証書遺言を作成し、保管していました。

Y氏の死後に発見された遺言書の日付は、「昭和四拾壱年七月吉日」と記載されていました。

これは、暦上の特定の日を表示したものとはいえません。そのため、日付の記載を欠くため無効な遺書言であるとされました。

 

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